成長の選択肢としての「留学」

留学8ヶ月で、彼の世界は変わっていた。トロントで出会った17歳の話。

先日、私はトロントで開かれた留学関係のカンファレンスに参加していました。世界中から留学エージェントや学校関係者が集まる場で、その合間に、トロント市内の高校を見学させてもらう機会がありました。

そこで、一人の日本人の男の子と話す機会がありました。彼はキャタリストカナダの留学生ではありません。たまたま、その場で出会った高校生です。聞けば、彼は関西の高校に通っていて、高校2年生の途中からトロントに留学しているとのことでした。彼との短い会話が、私にとても大切なことを思い出させてくれたので、今日はそのことを書きたいと思います。

「日本人とは、一切話さない」と決めた高校生

彼は、去年の9月からカナダに留学していました。私が会ったのは、ちょうど留学を始めて8ヶ月が過ぎた頃です。

話してみて、まず驚いたのは彼の英語でした。上手、という言葉だけでは足りない。彼は、自分の英語に自信を持って、堂々と話していたんです。8ヶ月でここまで来るのか、と正直に感心しました。

なぜここまで伸びたのか。理由を聞いて、私はなるほどと思いました。彼は、他の日本人の留学生との交流を一切シャットアウトして、英語でしか話さないというルールを、自分自身に課していたんです。

彼は少し尖った言い方で、「チャラチャラした日本人が嫌いだ」とも言っていました。正直に言うと、ここには17歳らしい若さも感じました。本当は、日本人同士の交流から得られるものもたくさんあります。だから私は、彼のやり方を100%おすすめするわけではありません。

でも、です。彼が「自分はこうする」と決めて、それを8ヶ月やり抜いた。その覚悟そのものが、彼の英語と、彼の表情に、はっきりと表れていました。考え方ひとつが、これほど大きな差を生むのか——そう思わせる強さが、彼にはありました。

「世界を知りたいと思った」

会話の中で、私は彼に聞いてみました。

「高校を卒業したあとは、どうするの?」

彼の答えは、こうでした。「ヨーロッパの、英語で通える大学に行きたい」。

私は少し意外に思って、重ねて聞きました。「それは、カナダに来る前から思っていたの?」

彼は、こう答えました。

「いや。カナダに来て、もっともっと英語を学んで、世界を知りたいと思ったんです」

——この一言が、私の心に残りました。

カナダに来る前、彼の中にヨーロッパという選択肢はありませんでした。それが、8ヶ月の留学を経て、「世界を知りたい」という新しい未来の地図が、彼の中に生まれていたんです。

「留学したら、日本の高校はどうなるの?」という不安への、一つの答え

ここで、保護者の方が必ず気にされることに触れておきたいと思います。彼の留学のかたちです。

彼は、高校2年生の途中から留学に出ています。そして、このあと帰国したら、カナダで取得した単位を日本の高校で認定してもらい、高校3年生に復学する予定です。日本で2学期・3学期を過ごして、そのまま日本の高校を卒業します。

つまり彼は、日本の高校を辞めて留学したわけでも、卒業が1年遅れるわけでもありません。日本の高校に在籍したまま、カナダでの学びを単位として持ち帰り、きちんと卒業に間に合わせる——そういう留学のかたちです。

「カナダに留学したら、日本の高校はどうなるんですか?」「卒業が遅れてしまうのでは?」——これは、カナダ高校留学を考えるご家庭が、ほぼ必ず最初に抱く不安です。でも、彼のように、日本の高校に在籍を残したまま一定期間だけ留学し、単位認定を受けて復学・卒業するという道は、実際にあります(単位がどう認定されるかは高校によって扱いが異なるため、必ず在籍校への確認が必要です。ここはエージェントとして、私たちがしっかりサポートする部分です)。

留学は「日本の進路を捨てて飛び込む、片道切符」ではありません。日本の高校生活を続けながら、その中に留学という経験を組み込むこともできる。彼は、その生きた実例でした。

環境を変えると、人は「見る世界」が変わる

私は、留学を斡旋する仕事を20年続けてきました。これまで多くの留学生を見てきて、確信していることがあります。それは、留学の本当の価値は、英語が上達することだけではない、ということです。

もちろん、英語力は大切です。でも、それ以上に大きいのは、自分が見ている世界そのものが広がることです。

「日本の高校を卒業したら、日本の大学へ」。それが当たり前だと思っていた17歳が、カナダで8ヶ月過ごしただけで、「ヨーロッパで学びたい、世界を知りたい」と、自分の意思で言うようになる。これは、知識が増えたという話ではありません。未来の選択肢そのものが、本人の中で増えたということです。

実は私自身も、同じ経験をしています。私が初めてカナダの土を踏んだのは、21歳のとき。そのときに見た景色が、その後の私の人生をまるごと変えてしまいました。だから、彼の「世界を知りたいと思った」という言葉が、自分のことのように分かるんです。

人は、環境を変えることで、確実に変わる。これは、きれいごとではありません。私が自分の人生で経験し、そして20年間、何人もの留学生の中に見てきた、紛れもない事実です。

留学を考えているあなたへ

もし今、あなたやお子さんが「カナダ留学、どうしようか」と迷っているなら、一つだけお伝えしたいことがあります。

留学で得られるものは、わかりやすい「英語力」や「資格」だけではありません。むしろ一番大きいのは、目には見えない「ものの見方の変化」です。それは、行ってみないと分からない。でも、行った人は、ほぼ例外なく手に入れて帰ってきます。

あのトロントの男の子のように、誰もが劇的に変わるわけではないかもしれません。変化の形は、その子によって違います。でも、環境を変えた経験は、必ずその子の中に何かを残します。

私たちキャタリストカナダは、その子その家庭に本当に合った留学を、一緒に考える会社です。「うちの子に留学なんて向いているのかな」「何から考えればいいのか分からない」——そんな段階でも大丈夫です。まずは、お話を聞かせてください。

無料カウンセリングでは、売り込みは一切しません。あなたの疑問や不安に、私が一つひとつ、正直にお答えします。

それでは、また次の記事で。

キャタリストカナダ 水谷

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