カナダ高校留学

カナダ高校留学基礎知識 PART 2:ESLと通常の英語(ENG)の関係とは?

留学生プログラムの仕組みを解説(オンタリオ州)

カナダ・オンタリオ州の高校に留学する際、多くの方が混乱するのが

「ESLと通常の英語の授業はどう違うのか?」
「いつから通常の英語クラスに入るのか?」

という点です。

この記事では、ESLと通常英語(ENG)の関係性、そして留学生がどのように学んでいくのかを分かりやすく解説します。

留学生向けの2つの「英語」の流れ

まず前提として知っておきたいのは、オンタリオ州の英語教育には「2つの流れ」があるということです。

1つ目は、英語力を伸ばすためのESL(English as a Second Language)
2つ目は、卒業に必要な通常の英語科目(ENG)

この2つは別物ですが、最終的にはつながっています。

ESLは、英語が母語でない生徒のための準備プログラムです。

ESLにはA〜Eまでの5段階があり、英語力に応じて配置されます。ここでの目的は、日常会話だけでなく「学校で学ぶための英語力」を身につけることです。レベル分けについては PART1の記事をご参考ください。

一方で、通常の英語(ENG)はオンタリオ州の高校卒業に必須の科目です。

代表的な流れは以下の通りです。

  • Grade 9:ENG1D または ENG1P
  • Grade 10:ENG2D または ENG2P
  • Grade 11:ENG3U または ENG3C
  • Grade 12:ENG4U または ENG4C

大学進学を目指す場合は、最終的に ENG4U の修了が必要になります。

ESLと通常英語の繋がり

では、ESLと通常英語はどのようにつながるのでしょうか。

結論から言うと、

ESLは通常英語の「代わり」として一部認められながら、最終的には通常英語へ移行する仕組みです。

オンタリオ州では、ESLの単位は英語の単位として最大3つまで認められています。これはOntario Ministry of Educationが定めているルールです。

つまり、例えばESL A・B・Cを修了すると、それだけで英語の単位を3つ取得した扱いになります。

そのため、多くの留学生はGrade 9やGrade 10の英語を受けずに進むことも可能です。

ここで重要なのは、「どのタイミングで通常英語に入るか」です。

一般的な流れとしては、

ESL A → B → C → D → E → ENG3U → ENG4U

という形がよく見られます。

ただし、これはあくまで一例であり、すべての生徒に当てはまるわけではありません。

留学生のプログラムは、「ESLだけをやる」わけではありません。

実際の時間割は、ESLと他の科目を組み合わせて構成されます。

例えば、

英語力がまだ低い段階では
ESL + 数学 + 体育 + 美術

といった比較的取り組みやすい科目が中心になります。

英語力が上がってくると
ESL + 理科 + 社会 + 選択科目

さらに進むと
通常英語(ENG) + 大学進学向け科目

というように、徐々に通常のカナダ人学生と同じプログラムに近づいていきます。

ESLは卒業に必要な英語の単位を取るための準備である

ここで理解しておきたい重要なポイントがあります。

ESLと通常英語は「連続したステップ」ではありますが、求められる力は大きく異なります。

ESLでは主に、

  • 会話力
  • 基本的な読み書き
  • 語彙力

を身につけます。

一方、通常英語では、

  • エッセイライティング
  • 小説や詩の分析
  • 批判的思考
  • 授業での発言やディスカッション

が求められます。

この差を理解せずに進むと、

「ESLは終わったのに授業についていけない」という状況になりやすいです。

実際によくある失敗は、通常英語への移行が早すぎるケースです。

例えばESL Cを終えた段階で、すぐにGrade 11の英語に進んでしまうと、

文章が書けない
授業内容が理解できない
成績が大きく下がる

という問題が起こります。

そのため、留学生にとって大切なのは

「どれだけ早く進むか」ではなく
「どのタイミングで移行するか」

です。

場合によっては、必須ではなくてもGrade 10の英語(ENG2D)を履修することで、

  • エッセイの書き方
  • 読解力
  • 授業の進め方

に慣れることができ、その後の成績が安定することも多くあります。

留学生プログラムの本質

留学生向けのESLプログラムの本質は、ESLで基礎を作りながら、段階的に通常授業へ移行することです。

最終的なゴールは、カナダの生徒と同じ環境で学び、卒業要件を満たすことにあります。

まとめると、

ESLは英語力を伸ばすための準備プログラムであり、通常英語は卒業に必要な科目です。ESLの単位は一部、英語の単位として認められます。留学生はESLと他教科を組み合わせながら段階的に進みます。通常英語への移行タイミングが、その後の成功を大きく左右します。

最後に

オンタリオ州の留学で成功するために最も重要なのは、

英語力そのもの以上に「正しい順序で学ぶこと」です。

無理に先に進むのではなく、土台を作りながら進むことが、結果的に大学進学への最短ルートになります。この仕組みを理解しておくことで、留学の見え方は大きく変わってきます。

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